神経整体の不思議な症例

久しぶりの更新です。
前回の投稿から半年以上経ってしまいました。

神経整体を習い始めて１年、神経整体サロンを開いて半年が経ちました。
神経整体が楽しくて楽しくて、ブログの更新がほったらかしになってしまったというのが正直なところです。

神経整体の施術で不思議なことが起こりました。
ブログに書き残しておこうと思います。

Tさんの不具合

今日のお客様はスラッとした美人マダムTさんです。
昨年11月から月に２回、コンスタントにいらっしゃってます。

初回に訴えていたお悩みは以下の通りです。

• 右半身の関節全部の痛み（腰痛・股関節痛・肩痛）
• 日によって左半身の関節全部の痛み（腰痛・股関節痛・肩痛）
• 胃腸の違和感、痛み

日によって右半身、左半身が痛いという訴えは、少しずつ改善していきました。
今回の訴えは

• 胃腸の痛み
• 右の肩甲骨のコリ

です。

こうやって見ると、月２回の神経整体でかなり改善されたんですねえ。

今回も神経整体で「肩甲骨のコリ」の改善を目指します。

何をやっても治らない

まずはルーティンです。
最初の20分は必ず以下の調整を行います。

20分で下肢や肩回りが驚くほどゆるみます。
背骨ゆらし20分のみ5000円の整体院も存在するほど一瞬で結果がでます。

背骨を緩ませておいてから神経整体を行うことで、改善の深さが変わります。

ここからが神経整体の施術です。
お悩みの「肩甲骨のコリ」を解消すべく、施術開始です。

これだけやればイケるでしょ！とばかりに、次から次へとトライしました。

なのになのに……

ここまでやってもTさんのお顔が反応しないのです。
いつもなら15分ぐらいで効果が出て「うわー！　すごーい！」と笑顔が出るはずなんです。

施術を始めて100分以上経っています。
普通の整体院なら「はい、また来週～」と言って３人ぐらいお客様が変わっている時間です。

肩甲骨回りで考えうる事は全て試しました。
それでもまだ、しつこい肩甲骨のコリが残っているようです。

これで治るかも！

そうこうするうちに突然、ひらめきました。

「これは……肝臓だ！」

すぐに肝臓のお腹側と背中側に手をあてて待ちます。

肝臓が原因なら、ピクピクうにょうにょと動き出します。
この反応が手に取るようにわかるのが神経整体の醍醐味です。

……

……

動きがありません。

あれ？　これもダメなの？

あきらめかけたとき、Tさんが言いました。

「……目が痛い」

気分が悪そうに眉間にしわを寄せています。

一方の手を両まぶたの上に置いてみました。
もう片方の手は肝臓に置いたまま。

……

……

突然細かい泡のようなものが、まぶたに載せた手の平をプツプツと突き上げてきました。
その瞬間、

あ、治った！

神経整体を施術していると、泡を感じることがあります。
泡の感触が消えると、悪かった場所は必ず治っています。

誰に聞いても「？」という顔をされます。

今のところ私の周りでは、泡が感じられるのは私だけのようです。

しばらくして、もう片方の手の中の緊張が消えました。

同時にお客さんが声をあげました。

「肩甲骨のコリ、無くなりました！」

泡が消えると美しくなる

Tさんがベッドから起き上がりました。
さっきまでとは表情も肌ツヤも別人のようです。

元気でイキイキしています。

顔だけではありません。

施術前は首が下に落ちて背中が曲がっていました。

今は頭が胴体の真上に載って、首が真っすぐに伸びています。

首が伸びる姿勢になると、自動的に目が大きく開くのです。

目をキラッキラに輝やかせながら「身体が楽なった」と笑って話されました。

泡の元は一体……

さて、泡の元は一体何だったのでしょう？

あれは最初は肝臓に憑いていた「何か」でしょう。

私に100分も肝臓周り（肩甲骨周り）を施術されて、肝臓から引きはがされそうになって、最終的に目に逃げたのだと思います。
目と肝臓は繋がっていますから。

そして目の上からも私の手で蓋をされてしまいました。
逃げ場が無くなり、最後は人魚姫のように泡になって消えたのでしょう。

Tさんが施術ルームにいらしたときに、ご家族が問題を抱えていると話されました。

直感ですが、この泡と一緒にご家族の問題も消えるかもと思いました。

素敵なお言葉

それにしても、元々が大変美しいTさんですが、首が伸びて益々美しく若返ってしまいました。

首に関しては、泡とは関係なく、今回の肩甲骨周りの施術のどれかが作用したのだと思います。
しかし、あまりにもあれこれ行ったので、「首を立たせるにはこれ！」という技がわかりません。

「次回の施術の参考にならなくてガッカリ」
と私がぼやいたら、

「はぎわら先生は、人それぞれ、その時々で全然違った施術をされますよね？

　技に頼らないことが先生の技だと思います」

とおっしゃってくださいました。

この言葉は何ものにも勝る、素晴らしい誉め言葉でした。

今もまだ技術セミナーの受講生としてタブチ神経整体に所属していますが、

もう「技」はいらないな

と感じていたところだったからです。

今回の経験でこれからも他の整体院では改善できないようなカラダの奥深くにある問題と対峙していきたいと、心を新たに誓ったのでした。